形ばかりの談合決別宣言 大手ゼネコン系列も 震災復旧工事

2015.3.5 08:30

形ばかりの談合決別宣言 大手ゼネコン系列も 震災復旧工事

 東北地方の震災復旧工事を舞台に行われたとされる談合疑惑は、公正取引委員会が道路舗装20社への強制調査に踏み切って1カ月が経過した。20社には平成17年末に「談合決別宣言」を出して改革へ“大なた”を振るったはずの大手ゼネコンの系列会社も含まれる。公取委は、翌18年にはすでに談合が行われていたとみており、背景には談合と決別し切れなかった道路業界の実態も透けて見える。

「要因排除が不可欠」

 鹿島道路、大林道路、大成ロテック、竹中道路…。今回調査対象となった20社には、大手ゼネコンの名を冠した業者が並ぶ。調整役とされる3社のうち日本道路は清水建設の系列だ。

 かつて大手ゼネコンは談合との決別を図った。18年の独占禁止法改正を前に鹿島、清水、大林、大成の各建設会社は17年末、談合決別を共同宣言した。

 これを受け、大林組は、同業他社とのやり取りを電話やメールを含めて上司に報告する▽部長級以上の社員から「談合しない」との誓約書を出させる-などを徹底。他社との接触を原則禁止する会社もあった。

 それでも19年に名古屋市発注の地下鉄工事をめぐる談合事件が発覚。決別宣言に名を連ねた会社の顧問が受注調整を取り仕切っていたという。

 そして今回の事件。談合に詳しい長沢哲也弁護士(44)は「多くの談合にはもうけ以外の動機がある。決別宣言は結局、意識改革に終始したといえ、真の決別には動機となる要因を排除することが必要だ」と指摘する。

塗装材料工場カギ

 道路業界における談合の要因とは何か。鍵となるのが舗装の材料となるアスファルトを製造する工場「アスファルトプラント」だ。

 アスファルトは固まりやすく、長距離を運べない。そのため、自社の工場から離れた工事を受注するには現場近くの他社工場からアスファルトを購入する必要がある。結果、工場の立地状況が業者間の力関係につながりやすい。今回、上位グループの企業は工場数が多く、有利な立場にあった。

 さらに震災で大量の復旧工事が発注され、大手業者でも「同時受注できない状況」(関係弁護士)となり、大手も他社に頼らざるを得なくなった。

 こうした業界環境が談合の動機となった可能性がある。公取委関係者は「上位企業と下位企業の支配関係が談合を結実させたのでは。決別宣言など関係なく連綿と続いてきたのだろう」と話した。

産経NEWSより引用
[ 2016/02/28 21:51 ] 建築紛争 | TB(-) | CM(0)

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