周辺ビル解体、下水道工事…新国立「隠れ支出435億円」の放漫

建設計画が白紙撤回になった新国立競技場問題で、周辺ビルの建て替え工事などの費用として、いまだに約435億円の契約がそのままになっていることが分かった。10日の参院予算委員会で民主党の蓮舫議員の質問で明らかになった。こうした工事について、政府は計画続行を明言。このままでは、国民の税金がまたも無駄遣いされてしまう。

 新国立を巡っては、すでに国内外の設計業者らと結んだ契約のうち、約62億円が回収不能に陥っている。きのうの委員会でも、下村文科相が事実を認め、安倍首相も謝罪した。

新国立自体の契約が白紙になっている以上、それに伴う工事もいったん白紙にすべきだが、安倍政権にはその気がないらしい。

 無駄の最たるものは、総工費166億円もかかる日本スポーツ振興センター(JSC)の本部ビル建設計画だ。新国立に敷地を提供した「日本青年館」を取り壊す形で新設するビルに入居するが、JSCは建設費約47億円を負担する。これはもちろん国費だ。日本青年館を巡っては、解体工事に約9億円、移転や休業に伴う補償には93億円もかかるという。

 委員会で、蓮舫議員は「工事は着工していない。まだ間に合う。この計画も白紙にすべきだ」と迫ったが、下村は「周辺の整備も必要。見直しは考えていない」とノラリクラリ。遠藤五輪相も「ゼロベースでの検証は、新国立本体の施工のみ」と逃げた。

 ほかにも、見直すべき項目はある。約10億円で契約している「下水道敷設工事及び監理業務」である。

 しかし、安倍政権はさらに、無駄に無駄を重ねようとしている。

 回収不能の62億円に加え、建設見直しの検討中(7月9日)に大成建設などと契約したスタンド部分の工事額などが約57億円。さらに周辺ビルの工事など、今もなお契約が“続行されている”ものが約320億円もある。すべてをトータルすると、新国立には、現段階で435億円ものカネが投じられているのだ。

「開閉式屋根をどうするのか、VIP席やレストランをどのように設置するのかなどで、冷暖房などの排水方法が変わってくる。下水道の工事に影響を及ぼすのは必至です。また、国立の『とりこわし工事』などに約32億円もの費用がかかっていますが、これも新国立がどうなるかで、金額が変わってくる。すべてを一度白紙にして、予算を組み直さなければ、同じことの繰り返しになるだけです」(建築関係者)

 自民党内からは「駒沢オリンピック公園総合運動場」などの代替案も出ている。このまま“放漫経営”を続けるなら、そのほうがいいかもしれない。

日刊ゲンダイより引用 平成27年8月12日
[ 2015/08/13 02:14 ] 建築紛争 | TB(-) | CM(0)

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