「泉岳寺宣言」まとめる マンション問題でシンポ「景観守る法、必要」

「泉岳寺宣言」まとめる マンション問題でシンポ「景観守る法、必要」

2014年10月27日



社寺仏閣と地域の景観をどう守るか話し合われたシンポジウム=港区の泉岳寺で


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 マンション建設計画に近隣住民らの反対運動が起きている港区高輪の泉岳寺で二十六日、寺社と景観を考えるシンポジウムが開かれた。文化の継承を担う寺が周辺の開発に脅かされる京都や浅草などの報告もあり、歴史的な景観を守る法制度の必要性や泉岳寺の価値保全を「泉岳寺宣言」としてまとめた。


 「今年七月に計画が明らかになってから、問題を考えない日はない」と、泉岳寺の牟田賢明(むたけんみょう)主事は憂えた。マンションは民間業者が寺本堂を見下ろす形で八階建てを建てる計画だ。一帯は寺と調和するよう三階建て程度にしてきたことから、住民や寺が反対するが、区は建築基準法など法律上の問題はないとする。


 行政の保護が期待できない中、浅草寺では周辺に高い建物が建たないよう土地を買い取る苦肉の策が、景観訴訟原告団の白田信重さんから報告された。


 京都市では住民の声を反映して二〇〇七年に建物の高さ制限が強化され、一部地区では上限が十一階相当の三十一メートルから五階相当の十五メートルとなった。しかし、その後に市が特例を設けるなど規制を緩和。「市民側が監視を怠ることができない」と神戸松蔭女子学院大の中林浩教授(都市計画学)は危惧する。


 日本景観学会会長の五十嵐敬喜さんは「地域にふさわしい建物かどうかを判断するよう法の見直しをしなければ、いつまでも問題は起こる」と訴えた。


      ◇


 シンポでは、「忠臣蔵」などで三百年以上も伝えられる赤穂四十七士や、その墓がある泉岳寺の文化も話題になった。「四十七士は武士の中でも忠義を全うした数少ない方たち」と牟田さんは説明。五十嵐さんは「『忠義』も普遍的な価値と認められれば泉岳寺は世界遺産にもなりうる」と期待した。

東京新聞 より引用
2014年10月27日
[ 2014/11/04 15:31 ] 建築紛争 | TB(-) | CM(0)

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